カウンセリング・心理療法の基本 行動化について
・行動化とは?
心理カウンセリング、心理療法では、言葉でおこなうものです。しかし、それは分かっていても、言葉では言いにくい、言いたくない、無意識に行動に表れてしまうものです。それが行動化です。
行動化 (acting-out)は、言語化されない無意識の衝動、欲求、葛藤、感情などを行動によって表現することです。行動化することで、無意識の衝動などに向き合うことを回避し、安定を保つことができると考えられています。カウンセリング内で起こることであれば、キャンセルや料金の未払い、遅れなどがあります。また自傷行為、摂食障害、性的逸脱行為、暴言、暴力、アルコール依存症なども、行動化に含まれます。
・行動する意味・内容を考える
行動化は望ましくないことのように誤解されがちですが、精神分析では無意識が行動を通して表現されることであり、好ましい・好ましくない、望ましい・望ましくないといった、内容の是非や価値判断は含まれません。
行動化はクライエントが意識したくない無意識レベルの衝動、欲求、葛藤などが意識にのぼってきそうになった際に、それを回避するために行動で無意識的に表現するものです。行動化は人が生きていく上での適応手段ともいえます。しかし、本来言葉で表現したいができないこと、自分では向き合いたくないものが行動として表現されています。
心理カウンセリング・心理療法を通して、その行動で何を表しているのか、その行動で他のどのような感情を回避しているのかを考えていきます。自分では考えたくない、回避したい感情であっても、行動として自分から離れてしまっている部分なので、こころの内面で起こっていることについて、考えていきやすい面もあります。行動化の意味を考え、言葉にしていくことで、自然と行動化も減っていきます。
・まとめ
精神分析では、自分で困っている、取り除きたい行動の意味を一緒に考えていき、カウンセリング・心理療法を進めていきます。
行動化でお困りの方は、お問い合わせフォーム、または090-8791-7384にお問い合わせください。