パーソナリティ障害とは
1、パーソナリティ障害とは
文化的な平均から著しく偏った行動の様式であり、特徴的な生活の様式や他者との関わり方、または内面的な様式を持ち、そのことが個人的あるいは社会的にかなりの崩壊や著しい苦痛や機能の障害をもたらしているものです。パーソナリティ障害は病気、精神疾患ではなく、世間一般からみた平均から外れているものといえるので、その時代によって異なっています。
2、パーソナリティ障害の種類
パーソナリティ障害は、認知の捉え方、感情のコントロール、対人関係といった種々の精神機能の偏りから生じるものです。
ここでは一般にもっともよく用いられているアメリカ精神医学会(DSM-V)の基準をあげておきます。
A群、奇異型
風変わりで自閉的で妄想を持ちやすく奇異で閉じこもりがちな性質を持つ。
世の中は危険で信用できないとして、陰謀などを警戒しており、自己開示しない]。
とにかく1人で行動し、友人を持たず1人で暮らすことを望む。
幻覚や妄想といった統合失調症と診断されるような症状はなく、病的ではない程度の風変わりな行動や思考を伴っており、人生の早期に表れそして通常一生持続する。しかし、現在ではより受け入れられやすいアスペルガー障害とすることも多い]。
B群、劇場型
感情の混乱が激しく演技的で情緒的なのが特徴的。ストレスに対して脆弱で、他人を巻き込むことが多い。
少年期の素行症による非行の段階を経て、利己的で操作的な成人となり、人を欺くが周囲には気づかれにくい。中年になると落ち着くことも多い。
他者に大きな期待を抱き、非現実的な要求によって人を遠ざけてしまったり、喪失体験をしたときに、自傷行為に至ることがあり、不安定な自己の感覚や人間関係があり、衝動的な側面を持つとされる。中年になると落ち着くことも多い。
自己顕示性が強く、その時に演じている役柄に影響され、大胆に振る舞う。
他者に賞賛を求め、自分が特別であろうとし、有名人との関係を吹聴したり、伝説の人物のつもりでいて、他者の都合などは度外視している。
C群、不安型
不安や恐怖心が強い性質を持つ。周りの評価が気になりそれがストレスとなる性向がある。
人付き合いが苦手であり、批判や拒絶に敏感であり、新たな関係を避けがちであるが、スキゾイドパーソナリティ障害とは異なり、人間関係は希求しており、親しい人を何人か持っている。青年期前後にさらに回避的になってくることがあるが、加齢と共に寛解してくる傾向がある。
何かを決めることも、身の回りのことも手助けが必要であると感じている。
完璧主義であり、他者に仕事を任せられず、くつろぐことも、気のままに行動することもできない。
3、パーソナリティ障害の治療、カウンセリング
パーソナリティ障害は薬物療法では対処療法となり、根本的な治療はカウンセリング、心理療法が有効であると思われます。
さくら心理オフィスでは、自分の性格を理解すること目指し、その中でクライエント自身が適切な支援の方法を選択することを支援します。